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認知症のお年寄りの介護には、何度も何度も同じことを尋ねられる、一生懸命に介護をしても暴言を吐かれるなど感謝の気持ちを示してもらえないなど、身体に障害をもつお年寄りの一般の介護にはない多くのたいへんさがあります。介護される方の精神的なストレスを少なくするためにも、認知症について理解して、お年寄りがなぜそのような対応や行動をするのかをわかることが大切です。

認知症のお年寄りを家庭で介護する場合には、精神的、身体的にさまざまな負担を伴います。一人で抱え込まずに、できるだけ楽にすることが介護を長く続けるための秘訣です。それには、次のような対応が必要です。
- 認知症のお年寄りの介護のポイントを理解しましょう
- 周囲の方の協力を得ましょう
介護を一人で背負うということをせず、家族や親類や近所の方に協力を頼んでください。
とくに近所の方たちは助けになります。お年寄りに徘徊がある場合にはあらかじめお伝えしておけば、引き留め、つれて帰ってくれるなど協力してくれるでしょう。
- 気軽に相談できる人をもちましょう
お年寄りの定期健康チェックや往診を行ってくれる、さらにお年寄りが近い将来どうなるのかなど病気の経過を気軽に伺える、かかりつけ医を持つことが大切です。
その他、保健婦や訪問看護婦、ホームヘルパー、ケアマネージャー、呆け老人をかかえる家族の会などに、一人で悩まないで気軽に相談してみましょう。
また、孤独にならないように不満をぶちまけられる、気のおけない友達を持つことも大切なことです。
- いろいろなサービスを上手に利用しましょう
介護を行う方の中には、他人には迷惑をかけられない、恥ずかしいという気持ちで、家族だけで問題を解決しようとする場合も少なくありません。
しかし、そういう追いつめられた状態では、介護は決してうまくいきません。いろいろな制度やサービスを上手に利用して、ご自身や家族のことにも目を向けられるゆとりをもつようにしてください。
いろいろな施設・サービスを上手に利用しましょう
監修:東京都老人総合研究所 参事研究員 本間 昭
| いろいろな施設 | |
|---|---|
| 介護老人福祉施設 (特別養護老人ホーム) |
常時介護が必要で自宅での生活が困難な方の施設です。 |
| 介護老人保健施設 (老人保健施設) |
病状が安定した状態にあり、介護やリハビリが必要な方の施設です。 |
| 介護療養型医療施設 (療養型病床群、老人性痴呆疾患療養病棟、介護力強化病院) |
上記2施設に比べ、看護や医学的な対応がより必要な型の施設です。 |
| ケアハウス | 介護利用型軽費老人ホームの別称です。 3種類ある軽費老人ホームの一つで、車いす生活になっても自立した生活を送れるように配慮した造りになっています。 |
| 有料老人ホーム | 通常10人以上の高齢者を入所させて、食事その他の日常生活上必要な便宜を提供することを目的とした施設です。都道府県知事に届け出を行うこととされています。
運営や構造設備に関するガイドラインが示されており、これを満たす有料老人ホームには低利融資制度があります。 |
| いろいろなサービス | |
| 訪問介護 (ホームヘルプサービス) |
ホームヘルパーがご自宅を訪問し、入浴、排泄、食事等の介護や身の回りのお世話をします。 |
| 訪問入浴介護 | ご自宅を訪問し、浴槽を提供して入浴のお世話をします。 |
| 訪問看護 | 保健婦や看護婦などがご自宅を訪問し、療養上のお世話または必要な診療のお手伝いをします。 |
| 訪問リハビリテーション | ご自宅を訪問し、理学療法や作業療法など、必要なリハビリテーションを行います。 |
| 通所介護(デイサービス) | 日帰り介護施設等で、入浴、食事の提供や身の回りのお世話をします。 |
| 居宅療養管理指導 | 医師、歯科医師、薬剤師等がご自宅を訪問し、介護に関わる指導を行います。 |
| 短期入所生活介護 (ショートステイ) |
ご家族の都合で家庭での介護が一時的にできない場合、短期入所施設などで短期間お年寄りのお世話をします。 |
| 認知症高齢者グループホーム | 介護保険における居宅サービスの一つで、グループホームと呼ばれています。認知症高齢者の中でも比較的元気な5~9人程度を小規模な施設や住宅に集め、共同生活をします。居宅サービスのうち、唯一、要支援の人が対象外となるサービスです。 |
参考資料:ユートブレーン医療関連用語集 (一部改変)
健康に気をつけてストレスをためないようにしましょう
ご家庭で介護を行う方は、肩こりや腰痛、疲労感や不眠に悩まされ、腹が立つ、不安、憂鬱など、心身ともに疲れ果てることもあるかもしれません。
介護者自身がご高齢の場合は、さらにたいへんなことです。
心も体も健康な状態で介護を続けるために、ストレスをため込まないようにしてください。
健康状態が不調だと思うときは、無理や我慢をしないで、いろいろなサービスを利用してください。また、気軽に医師や専門家に相談してください。
気晴らしをすることも必要です。

お年寄りの介護をされる方には、認知症となる前からお互いの間にはさまざまな心のありようが存在しています。それは深い愛情で結ばれているとは限らず、憎しみやわだかまり、葛藤もあります。
考えてみれば、認知症のお年寄りとのつき合いも特別な関係ではなく、人間同士のつき合いと同じです。
認知症のお年寄りを老いて病を持つ人として理解し、手を差し伸べてあげてください。
